ココロとカラダの取り扱い説明書 ストレスで引き起こされるさまざまな病気

ストレスで引き起こされるさまざまな病気

強いストレスは、自律神経のバランスを崩す大きな要因であり、放置しているとさまざまな疾患を誘発します。
その代表的な疾患の一つが、胃潰瘍です。
本来、私たちの胃は強い酸、すなわち胃酸で自分自身を守る仕組みを持っていますが、過度なストレスがかかると、この防御機能を弱め、さらに胃酸の分泌を過剰にしてしまうといいます。
その結果、自身の胃酸で胃の粘膜が深く傷つけられ、激しい痛みや出血を引き起こす病態へと進行してしまうのです。
これは、心が受けたダメージが直接的に内臓の損傷として現れる、典型的な反応といえます。

また、ストレスが食事行動の異常として現れる、摂食障害もストレス疾患の一つに挙げられます。
これは、心の葛藤や自己肯定感の低下を、食べる量を制限したり、逆に過剰に食べたりすることで解消しようとする複雑な疾患です。
極端に食事を拒む拒食や、抑えられない食動に走る過食は、栄養不足や代謝の異常を招くだけでなく、内臓全体に深刻な負担をかけます。
背景には、言葉にできないストレスを「食」という形でコントロールしようとする切実な心の仕組みが隠されており、心身双方からの専門的なケアが必要になります。

さらに、精神面に現れる疾患として注意したいのが、うつ病です。
これは単なる気分の問題ではなく、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることで起きる病気です。
長期にわたるストレスは、意欲や感情を司る脳の働きを低下させ、眠れない、食べられない、何も手につかないといった全身のエネルギー切れのような状態を引き起こします。
脳という臓器が疲弊し、自分自身の意思ではコントロールできないほど機能が低下してしまうため、適切な休息と治療による脳の回復が欠かせなくなります。